2015年5月1日金曜日

新人研修(課題設定の仕方)

今回は治療課題の設定の仕方についてまとめたいと思う。

パフォーマンスの向上には運動学習は不可欠である。
運動学習において課題の難易度の調整は重要であり、60~70%くらいの少し難しい程度に課題の難易度を調整する必要があるため、課題設定の設定は重要である。

●課題設定の仕方●
私たちが行う運動は、誰が(個体)どこで(環境)何を(運動課題)するかによって決定される。例えば、同じ個体でも平地の上を歩くのと氷や平均台の上を歩くのでは歩き方は変わってくる。また、けがという個人の状態が変化しただけでも動作は変わってくる。そのため、治療課題を設定する時にはこの3つの関係を考えることが重要である。
この課題設定の仕方は大きく分けて2通りある。1つ目は、歩行獲得を目指す時に歩行を行うことによって獲得を目指す方法で、環境因子を整えることで難易度の調整を行う方法である。これは学習の課題特異的効果を期待した調整方法である。この方法は、同じ動作を反復して行うので獲得にかかる期間は少なくて済むが、他の動作への汎化が期待できないためいろんなパターンを持った動きを獲得するのは難しいという特徴がある。

もう一つは様々な運動課題の中で歩行の構成要素にかけている部分を学習することで歩行の獲得を目指す方法で、運動課題を変更することで難易度の調整を行う方法である。これは学習の転移効果を期待した方法である。この方法は、歩行に関連した動作の獲得ができるため様々な動作に汎化することができる。そのため、様々な動作を獲得しなければならないので時間はかかるが、いろんなバリエーションを持った動きが可能となる。



例えば、歩行という全課題の構成要素が体幹回旋・体幹の安定・膝・股関節の伸展活動であるとすると(こんなに少ないことはありえないが・・・)寝返りや座位バランス訓練、起立訓練などでそれぞれの構成要素を獲得していき歩行獲得に導いていく。

運動課題による難易度の調整でも環境因子を整えることで実施できる課題は変わってくる。そのため、どちらの方法にしても環境因子を整えるということは重要である。

以上、課題設定についてのまとめを行った。治療を行っていく際は、その人の年齢や社会的背景、病期などを加味しながらどちらの課題設定を行うとより効率的に治療が展開できるかを考えながら実施する必要がある。新入職員にも自分の担当する患者にあったテーラーメイドな治療展開ができるようになってほしいと思う。

これで僕が担当した新人研修は終わり。
次回からはまたボバースなどの勉強してきたことについてのまとめを行いたいと思う。

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書籍の紹介
脳卒中片麻痺患者に対する理学療法
 


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